仙台西部を走る「仙台西部ライナー」と、東北新幹線の白石蔵王駅と青根温泉を結ぶ観光路線バス「みやぎ蔵王山麓アクセス線」を運行する(株)タケヤ交通。それぞれの沿線に魅力的なスポットがたくさんあります。まずは、仙台駅とかわさきまちを結ぶ「仙台西部ライナー」のおすすめスポットを教えていただけますか?
『まずは秋保(あきう)温泉郷ですね。数々の温泉宿と上質な湯、さらに深さ20mに及ぶ渓谷「磊々峡(らいらいきょう)」も見どころのひとつです。私も昔から訪れていますが、近年はワイン工場やビール工場、カフェなどの飲食店が増えてましたね。若者を中心に食べ歩きを楽しむ方の姿も多くみられます。少し足を延ばせば、勝負の神様として知られる秋保神社や、日本三名爆のひとつでもある秋保大滝もおすすめです。高さ55mから豪快に流れ落ちる姿は圧巻ですよ。秋保温泉から先のスポットとしては、国営みちのく杜の湖畔公園も人気ですね。春になるとスイセンや桜、チューリップが一面に咲き誇り、目を見張るものがありますよ。一方で、仙台市内から近いところだと仙台市天文台もおすすめです。もともと展示施設も豊富で人気でしたが、昨年6月にプラネタリウムがリニューアルしてますます注目を集めています』(大野さん)
仙台観光というと伊達政宗の瑞鳳殿や青葉山公園がパッと思いつきますが、少し足を延ばすだけで旅の選択肢が広がりますね!一方、「みやぎ蔵王山麓アクセス線」のおすすめは?
『近年、SNSなどを通じて人気が高まっているのは「宮城蔵王キツネ村」ですね。キツネは動物園でも見られますが、珍しい種を含め100匹以上のキツネが囲われることなく、伸び伸びと暮らしている施設は国内でもここだけだと思います。ちなみに、キツネ村へ通じる道には、約8kmほどの坂道に約5000株のあじさいが咲く「あじさいロード」があり、初夏に見頃を迎えますよ。あとはやっぱり、温泉。歴史情緒あふれる建物が軒を連ねる鎌先温泉や、古くから湯治場として知られてきた遠刈田(とおがった)温泉、人気の日帰り入浴施設「じゃっぽの湯」がある青根温泉へアクセスしています。どの温泉郷もおすすめですよ。各ホテルの玄関先にバス停があるので便利です』(大野さん)
どちらの路線も、どこかひとつ温泉に立ち寄りたくなりますね。旅行者にとっておすすめのきっぷはありますか?
『「仙台西部ライナー」では、秋保温泉郷とみちのく杜の湖畔公園を訪れるお客様には往復割引券が便利です。日をまたいでもご利用できますし、秋保温泉郷も仙台駅から片道約40分なので、仙台の中心部に宿をとって日帰りでお出かけすることも可能です。また、クレジットカードやQRコード、電子マネーなどのキャッシュレス決済も観光旅行のお客様から好評いただいています。また、地元に住む私たちにとってはごくふつうなのですが、「~だっちゃ」などの仙台弁で親切に道案内してくれた乗務員さんが良かった、という声もいただいています。ぜひご利用いただき、仙台市中心部から程よく近い温泉や名所を楽しんでもらいたいですね』(大野さん)
お話ありがとうございました!仙台の旅のバリエーションがグッと多彩になる「仙台西部ライナー」と、キツネと温泉を楽しみたい「みやぎ蔵王山麓アクセス線」。のんびりホッとする、みちのくの旅を皆さんもぜひお楽しみください。