"江ノ電"の愛称で全国区の知名度を誇る江ノ島電鉄。鎌倉と藤沢を結ぶ区間には個性豊かな15の駅があり、海を眺めながらのんびり走る電車は湘南のシンボルといえる存在です。湘南といえば"夏"をイメージされる人も多いと思いますが、冬にかけての人気スポットはどこになりますか?
『長谷寺の観音さまや江の島は1年を通じて人気がありますね。近年は冬も賑わっていまして、「江の島シーキャンドル」を中心とした江の島島内や片瀬海岸エリアで催されるイルミネーションイベント「湘南の宝石」も多くの方にお越しいただいています。また、藤沢市にある遊行寺(ゆぎょうじ)では2024年12月22日(日)まで本堂や大イチョウのライトアップが行われていて、こちらもおすすめです。年始になると、初日の出を眺める片瀬海岸、初詣客で賑わう鶴岡八幡宮、箱根駅伝で有名な"遊行寺の坂"が沿線の人気スポットになりますね』(長塚さん)
冬も見どころが目白押しですね!同時に江ノ電に乗ること自体も、この地を訪れる楽しみのひとつだと思います。
『ありがとうございます。駅それぞれに個性がありますし、私もこれまでずいぶん乗っていますが、いまだに稲村ヶ崎駅を過ぎて海が見えた瞬間や、七里ヶ浜駅を過ぎて江の島が見えた時には心躍る気持ちになります。車両もレトロなものから他社様との共同企画で実現したものまで多彩です。現在は京福電気鉄道との姉妹提携15周年記念で実現した「江ノ電・嵐電 姉妹提携号」が運行中で、江ノ電の車体を嵐電カラーにラッピングしています。過去には長谷寺との企画で、壁面に金箔模様、床面に枯山水の模様を施した電車も運行しました。乗る楽しみもぜひ味わっていただきたいです。』(長塚さん)
その一方で、近年はシェアサイクルサービス「SHONAN PEDAL」も手がけていらっしゃいますね。観光で自転車を使うと、どんな良いことが?
『鎌倉・湘南エリアには、駅からちょっと離れたところにも魅力的なお店や観光スポットがいくつもあります。そうしたところを巡るには自転車が便利です。また、鎌倉で自転車を借りて、海岸に沿って江の島へ向かうのも気持ちがいいですよ。海風を感じながら走り、目の前に雲ひとつない雄大な富士山が見えた時の爽快感は格別です。このエリアには大仏様や江の島といった一大観光スポットもありますが、皆さんそれぞれテーマを決めて、思い思いに散策を楽しむことができます。ぜひシェアサイクルも活用いただいて、いろいろなバリエーションの旅を満喫していただけたらと思います』(長塚さん)
なるほど!バリエーションで言うと、便利なきっぷもいろいろありますね。
『1日乗り放題に加えて沿線の多くの施設で特典を受けられる「のりおりくん」にはデジタル版もあります。また、新江ノ島水族館の入場券とセットになったきっぷなど、旅の目的に合わせて使い分けいただくのがおすすめですね」(長塚さん)
最後に一言、「旅したい」と思っている方に向けてメッセージをいただけますか?
『沿線の風景は、自然が美しいだけでなく、サーフィンやランニングを楽しむ地元の方々の姿も込みで"湘南の海"だなと実感しています。風景が常に動いているんですよね。その中で地元の方々も、観光客を温かく迎えてくれていると感じます。その良好な関係を当社も大切にして、"触れ合う旅"の提供をこれからもお手伝いできればと思っています』(長塚さん)
お話、ありがとうございました!冬には冬の魅力が詰まっている江ノ電沿線の旅。読者の皆さんもぜひお出かけください。