「駅すぱあとアンテナ」2024年1月号 「この冬、乗りたい観光列車」

 
本格的な"アフターコロナ"として迎えるこの冬は、季節感溢れる観光列車を楽しみませんか?今月は、デビューしたての列車から人気列車までご紹介。うまくスケジューリングすれば、1度の旅行で複数の観光列車を楽しむ"ハシゴ"も実現可能です。

北海道の東側、いわゆる道東を走る冬の観光列車といえば、白銀の釧路湿原を駆け抜ける北海道内唯一のSL列車「SL冬の湿原号」。けん引するC11形機関車は1975年に廃車となった後、展示車両として親しまれていましたが、1999年のNHK朝の連続テレビ小説「すずらん」の放映を機に復元され、2000年に「SL 冬の湿原号」として釧路駅と標茶(しべちゃ)駅間で運行がスタートしました。

そして2022年シーズンより、両端の1・5号車が「たんちょうカー」としてリニューアル。冬の大自然を堪能できるよう、川側の席をカウンター席に、山側のボックス席を高床化してどの席からも車窓を楽しめるレイアウトを実現。窓を大型化した展望通路では、よりダイナミックに北の大地を感じることができます。運が良ければタンチョウやエゾジカなど野生動物の姿が見られることも。

釧路駅からは「たんちょうカー」、標茶駅から戻る際はダルマストーブが温かい2・3・4号車の「ストーブカー」に座り、趣向を変えて往復を楽しむのも良いでしょう。

その一方で、標茶から「ひがし北海道エクスプレスバス」の「標茶→ウトロ7号」に乗って、世界自然遺産・知床国立公園への玄関口、斜里町ウトロへ向かうこともできます。途中の川湯温泉で下車し、一泊して翌日「快速しれとこ摩周号」で知床斜里駅に向かうのもおすすめ。そうなると乗りたくなるのが、知床斜里駅と網走駅間を走る観光列車「流水物語号」です。

流氷がやってくるオホーツク海沿いを、約1時間かけてのんびり走る「流氷物語号」。網走行きは浜小清水駅で20分停車し、駅に隣接する道の駅で買い物を楽しめます。知床斜里行きは北浜駅で10分停車し、展望台から雄大なオホーツク海や知床連山の風景を楽しめます。

冬の湿原とオホーツク海の流氷をいっぺんに楽しむ鉄道の旅、ぜひ計画を立ててお出かけください。
SL 冬の湿原号
流氷物語号

次は北東北を走る観光列車をご紹介しましょう。つい先週、2023年12月23日(土)に青森・岩手を走る観光列車「ひなび(陽旅)」デビューを果たしました。今年の「駅すぱあとアンテナ」3月号の特集「2023年の乗りものニュース」でご紹介した際は運行日やルートが未定でしたが、2023年12月~2024年2月は「ひなび 釜石」として、盛岡駅と釜石駅間を東北本線・釜石線経由で運行します。

今年8月に運行を終えた観光列車「リゾートあすなろ」を改造した車両は、ボディに北東北をかつて走っていた気動車によく使われた通称「盛岡色」と呼ばれる赤ラインが入り、白地と相まってスタイリッシュで鮮やか。グリーン車と普通車の2両編成で、「リゾートあすなろ」の魅力のひとつだった大型窓が継承されています。

スマートフォンから沿線のグルメなどを事前予約・決済し、駅や列車内で受け取れるサービス「うけとりっぷ」にも対応。ルートの途中にある岩手県遠野市ならではの"おむすび"ともろみ漬、日替わりおかずなどがセットになったBOXを受け取ることができます。

沿線には盛岡の城跡公園をはじめ、花巻の宮沢賢治記念館・童話村、遠野のカッパ淵やふるさと村など観光スポットが点在しています。終点は、三陸海岸の中心に位置する釜石です。

そんな三陸海岸を走る電車といえば、ご存じ三陸鉄道。今年も冬の風物詩、「こたつ列車」が運行しています。

お座敷タイプの「こたつ列車」は2024年3月24日(日)までの土休日に運行。宮古駅と久慈駅間を走ります。並行して、昭和初期をイメージしてデザインされたレトロ調の「洋風こたつ列車」も2024年2月25日(日)まで土休日に運行しています。こちらの区間は釜石駅と宮古駅間です。いずれの列車も、地元の魚介類をふんだんに使ったお食事を車内で楽しめるほか、"岩手版なまはげ"といえる鬼の面をつけた「なもみ」も登場。旅情あふれる旅が実現します。

なお、今年からダイヤが調整されたことにより、「洋風こたつ列車」から「こたつ列車」への乗り換えることで、1日で双方の列車に乗ることも可能になりました。「ひなび」と併せて観光列車ざんまいの旅に出かけてみてはいかがですか?
「ひなび(陽旅)」(JR東日本)
「こたつ列車」「洋風こたつ列車」(三陸鉄道)
千葉県を中心に路線バスや高速バス、タクシーなどの事業を展開する西岬観光、あすか交通、平和交通。このグループ3社を統括管理する目的で、2008年にビィー・トランセホールディングス(株)が設立されました。1960~1970年代の団地建設ラッシュに伴い、住民の方々からの要望に応えるかたちで路線バスが整備されたそうです。さっそくですが、沿線のおすすめの観光スポットを教えてもらえますか?

『路線バスの沿線には、海浜幕張の「三井アウトレットパーク幕張」や、船橋の「ららぽーとTOKYO-BAY」など大型ショッピングモールが点在しています。そうしたお買い物目的でご利用される方がいらっしゃる一方で、海浜幕張の周辺は「幕張ベイタウン」として整備されています。電線が地下化しているので電柱がなく、街並みがヨーロッパ風に整備されているので、お散歩するだけでも楽しめますよ。また、JR海浜幕張駅前の南口広場と北口広場にて2024年1月31日(水)まで「マクハリイルミ23/24」が開催されています。夜はメインオブジェの「レインボードーム」をはじめ、美しい街並みとイルミネーションがとても良くマッチしているので、ぜひご覧いただきたいですね』(新井さん)

これからの季節にピッタリですね!一方で、成田空港へアクセスする高速バスも運行していますよね?

『はい。「エアポートバス東京・成田」は、東京駅周辺、銀座、東雲と成田空港を結んでいます。東京駅周辺ですと、成田へ向かう“行き”は八重洲南口、“帰り”は日本橋口に発着所があり、上下合わせて約150便運行しています。日中はおよそ10分間隔で発車していますので、時間のロスが生じにくいところがメリットのひとつですね。新幹線改札からもアクセスしやすいので、地方から東京駅に来て、そのままコストメリットのある高速バスをご利用されるお客様も多くいらっしゃいます。また第1、第2、第3ターミナルそれぞれにアクセスしていますので、電車だと駅からターミナル連絡バスに乗る必要がある第3ターミナルを利用する場合は、特に便利かと思いますね』(新井さん)

なるほど、バスならではのメリットがあるので、重宝されている方も多そうですね。

『ありがたいですね。なお、私たちのグループでは「挨拶を大切にする」ことをスローガンとして掲げています。住民の方々の移動に使われる路線バスでは「こんにちは」「いってらっしゃい」と運転手がお声がけして、積極的にコミュニケーションを図っています。一方で、観光でご利用される方に向けて観光バスツアー「そらまめツアー」も行っているんですよ。千葉県には館山、銚子、勝浦など海沿いをはじめ、船橋アンデルセン公園や東京ドイツ村など多彩な観光スポットが点在しています。そうした観光地や、いちご狩りや「道の駅」巡りなど日帰りで楽しめるツアーなどを組んでいますので、ぜひご利用いただきたいですね』(新井さん)

お話ありがとうございました!路線バスでのお出かけが普及している今、高速バスや観光バスツアーなども上手く使って、ぜひ皆さんも千葉の旅をお楽しみください。
ビィー・トランセホールディングス株式会社:
http://www.be-transse.com/
詳細は駅すぱあと改訂情報をご覧ください。
次回2024年2月号は、2024年1月31日(水)配信予定です。お楽しみに!
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発行  株式会社ヴァル研究所 https://www.val.co.jp/
発行日 2023年12月27日(水)
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