「駅すぱあとアンテナ」2023年12月号 「フォトコン2023イベントレポート」

11月19日(日)、航空写真家のルーク・オザワ氏と鉄道写真家の山崎友也氏(※「崎」は正式には「たつさき」)によるスペシャルトークイベントが開催されました。そのレポートを、美しい作品と共に振り返ってみたいと思います。

今年開催されていた「駅すぱあと乗りものフォトコンテスト2023」の応募総数は、前年を上回る2,354作品!改めましてご応募ありがとうございました。今回のイベントは、その表彰式と審査員お二人の蔵出し写真トーク、イベント参加者の投稿作品寸評の三部構成で繰り広げられます。今回は日曜お昼の開催とあって、関西からいらした方やお子さん連れの方もいらっしゃいました。さっそく第一部、表彰式の始まりです!

まずは「交通事業者賞」。今回、フォトコンのサポーター企業として参加いただいた京成電鉄の車両を収めた作品です。暗雲が垂れ込めているけれど陽が射しています。受賞された方いわく「出かけた時は雨だったけど、急に雨が止んで虹がダブルで出た」とのこと

山崎「雨だと撮影行きたくなくなるんよ。でも頑張って出かけたこと自体が素晴らしい。運も実力のうち!その運を上手く活かされとらん写真が多い中、これは素晴らしいのぉ」

京成電鉄の担当者様より賞品と副賞が授与されました。続いての作品は「駅すぱあと乗りものカレンダー2023」の「3月」の写真として採用されることになった、モノレールを撮った一枚です。

山崎「この澄んだ空は冬の日の出前じゃなぁ。空のグラデーションの中、明かりが灯った列車。そしてこの団地の規則的な明かりも効いとるのぉ。寒い中よく頑張った!ワシはこの時たぶん寝とったけど、この時間帯の空の色合いはイメージ撮影にはピッタリだと思うとるよ」

ルーク「都会と空港を結ぶモノレール。日常と非日常を結ぶ旅情めいたものも感じる一枚だね。運河もいい。撮れそうで撮れない写真だよ」

そう寸評を聞くと、確かに日常と非日常の狭間といった風情を感じますね。きりっとした冬の寒さも伝わってきます。

続いては、カレンダーの「8月」に採用された作品の表彰です。ご覧いただけますでしょうか?一番高い位置に打ち上げられた花火に、飛行機のシルエットが浮かび上がっています。審査員のお二人も興味津々で「シャッタースピードは?」「絞りは?」と、どうやって撮影したのか受賞された方に矢継ぎ早に質問していました。過去3年チャレンジして2回成功しているそうです。

ルーク「これ、淀川の花火大会ですよね。伊丹空港のAランに降りる飛行機を絶妙なタイミングで捉えた、すごい写真だと思います」

その後も表彰は続き、審査員特別賞の発表となりました。ルークさんが選んだ1枚は、このフォトです。富士山の頂上に陽が沈む「ダイヤモンド富士」。そこになんと!東京スカイツリーと飛行機が絶妙な配置で写り込んでいます。いやーすごい!

ルーク「都心ルートが始まったことで撮れるようになった飛行機とダイヤモンド富士ですが、そこにスカイツリーまで絡めてくるとは…。15~18時の間しか撮れませんよね。滑走路がダブルであるから、もう一機入れ込むこともできるのか…。これ、場所は誰でも入れるところ?」

山崎「おい!パクるなよ!(笑)」と軽妙なツッコミが入るのも、仲が良いお二人ならではです。

さて、次はいよいよ最優秀賞の表彰です。「あれっ!?一匹多いぞ」と名づけられた作品がスライドに映し出されます。

参加者の皆さんの多くが「納得」とばかりに頷かれていたのが印象的でした。ルークさんが「よくこのタイミングで来たよね!」と受賞された方に語り掛けると「何日も挑戦して、この家の方と仲良くなりました」とのこと。

ルーク「これ、ふつうの飛行機じゃなくてスター・ウォーズ塗装機『C-3PO ANA JET』なのもスゴイ。国内ではコレ一機ですから。時速250km出てる飛行機なのに、鯉のぼりの棒との距離も絶妙ですよね。色々なフォトコンテストで審査してきたけど、ここまでのものは見たことがないよ」

山崎「タイミングが上手くいったとしても、風が吹いてないとダメだし、風が舞って鯉のぼり同士が被ってしまっても魅力ダウンじゃけん、ホントにスゴイよ!」

と大絶賛でした。この作品はもちろん、カレンダーの「5月」の写真として採用されます。さて続いては、ルークさん山崎さんそれぞれのスライドトーク。昨年の開催時は嬉しいこと(?)に大幅に時間オーバーした部分ゆえ、時間が来るとアラームが鳴る方式となっています(笑)。

ルークさんは、生まれて初めて飛行機の写真を撮ってから、今年で50年。その前はお父様が蒸気機関車の運転士だったこともあり、大阪万博の帰りに撮影した新幹線「0系」などのスナップなど、これまでの歩みを感じる作品を次々と披露してくれました。また、初めて飛行機に乗ってから今日まで、搭乗をきちんとメモしていて、その回数はなんと2,286回!さらに飛行機の登録番号をひたすら撮影する趣味「スポッター」についても紹介してくれました。

次は山崎さん。今年の私的10大ニュース形式で「ダブルブッキング3回やらかす」などの出来事を交えつつ、未発表作品をたくさん披露してくれました。山崎さんは今年、プロになってちょうど30年。笑いも交えつつ、誠実な想いをところどころでチラ見せしてくるのが山崎節。「昨今、鉄っちゃんがマナーが悪いって袋叩きになっとるじゃろ。だから子どもの頃から教えようと思って」と出版した本「正しい鉄ちゃん道 マナーを守って楽しく極める!」を紹介したり、「ワシは、心底納得する写真は1年に1枚撮れるかどうか」と矜持を見せてくれたりと、引き込まれるトークを展開してくれました。

その後は、第三部として参加者の皆さんが持ち寄った写真をリアルタイム批評。山崎さんが「ちょっと!コレなんでここで出したん!コレ受賞クラスよ!」と絶叫する名作も飛び出し、最後はお二人の作品をプレゼントする恒例のじゃんけん大会でお開きに。今年も楽しいイベントとなりました!
大分市内を中心に佐伯市、臼杵市、豊後大野市など県中南部エリアで乗合バスを運行する一方で、大分と神戸、大阪、京都、長崎、熊本などの都市間を結ぶ高速・特急バスも運航している大分バス。まずは沿線のおすすめの観光スポットから教えていただけますか?

『大分といえば別府、湯布院が有名ですよね。もちろん、旅行の際にはそうした温泉郷も楽しんでいただければと思いますが、当社バスの沿線でスポットを挙げるとすると、ひとつは戸次(へつぎ)地区ですね。江戸時代から水陸の要衝地として栄え、当時から戦前にかけて建てられた歴史的建造物が現存・活用されています。中でも「帆足本家酒造蔵」は、昭和47年まで酒造りを続けていました。その後、大規模なリニューアルがなされ、2003年に大分市指定有形文化財に指定されています。館内の資料館は見学可能です』(松木さん)

酒造蔵を含め、歴史情緒あふれる街の散策が楽しめそうですね。海沿いも運行しておりますか?

『はい。関サバ・関アジで有名な佐賀関(さがのせき)の海沿いを走るバスもありますよ。美しい海の風景が楽しめますし、関埼灯台などの名所も点在しています。関サバ・関アジもさることながら「りゅうきゅう」という郷土料理もおすすめですね。魚の切り身を醤油ダレに漬け込んだ料理で、丼ものにすることも一般的です。他にも、大分グルメとして知られる「とり天」や、大分市発祥のグルメとして近年注目を集めている「にら豚」など、美味しいモノがたくさんあるので、ぜひ大分へお越しの際には満喫してほしいですね。冬は「大分ふぐ」も出回りますよ』(松木さん)

お腹が空いてきました(笑)。大分市内を中心とした移動に便利なきっぷはありますか?

『大分市内中心部の「ミニ」と、大分市内路線ほぼ全線で乗降できる「ワイド」という2つの1日乗車券がありますので、目的に合わせてご利用いただきたいですね。ちなみに、あまりご存じないかもしれませんが、大分はスポーツに力を入れています。自転車のロードレースや車椅子マラソンなど国際的なレースの開催地でもありますし、市民参加型のスポーツイベントも随時行っています。そうした大会やイベントに合わせてお越しいただいても楽しめると思いますね。もちろん、これからの季節は温泉もじっくりとご堪能ください』(松木さん)

お話しありがとうございました。別府や湯布院だけでなく、大分をぐるっと巡って多彩な魅力を発見する旅、この冬オススメです!
詳細は駅すぱあと改訂情報をご覧ください。
次回2024年1月号は、2023年12月27日(水)配信予定です。お楽しみに!
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発行日 2023年11月29日(水)
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