沖縄本島南部に位置する南城市内を走る「Nバス」は、令和元年に運行がスタートした公共交通バス。市内の中央に位置する市役所を拠点としてルートを再編成し、市内周遊を「Nバス」が担い、市外へのアクセスを民間のバス会社が担うスタイルに整備されました。
『それぞれカラーが異なる9台の車両で運行しています。いわゆるコミュニティバスはご当地キャラクターを全面に出すデザインも多いかと思いますが、あえてシンプルでモダンな外装に仕上げました。また、利用の促進も重要な課題です。
そこで青森県八戸市の公共交通バスの取り組みにならい、南城市公共交通アテンダント「Nバス娘」を発足させました。
初めて利用される方への乗り方レクチャーをはじめ、乗り継ぎのご案内や季節に応じたイベントを開催して利用を促しています。その一方で、現在バスがどこを走っているか分かるバスロケーションシステムや、キャッシュレスで利用できる電子チケットの販売など、オンラインを活用した取り組みも行っています』(大田さん)
地元の方々はもちろん、観光で訪れる方にも「Nバス娘」さんの案内やロケーションシステムは便利そうですね。沿線のおすすめの観光地はどこでしょう?
『代表的な観光スポットは、世界文化遺産に指定されている斎場御嶽(せーふぁうたき)ですね。琉球王国最高の聖地ともいわれ、パワースポット巡りで訪れる方が多くいらっしゃいます。その斎場御嶽からみえる久高島(くだかじま)もパワースポットとして人気です。琉球をつくった神様が最初に降り立った地といわれ、久高島への船が出る港にもNバスでアクセスすることができます。また、国内最大級の鍾乳洞「玉泉洞」も神秘的で、テーマパーク「おきなわワールド」内にあります。同パークには琉球王国の城下町を再現したエリアや、伝統芸能「エイサー」のパフォーマンス、琉球ガラス工房などもあり、沖縄文化をまるごと体感することができますよ』(大田さん)
沖縄観光というと、那覇や北谷、名護などをイメージしがちですが、本島南部も魅力がいっぱいですね。1日かけて巡りたくなりました。
『他にもまだまだありますよ。Nバスは、本島南部の絶景スポットに数えらえれるニライカナイ橋も通っています。車窓からの眺めも格別ですし、時間に余裕があれば下車して展望台からの絶景も楽しんでいただきたいですね。また、海岸沿いにはオシャレなカフェやレストランも点在していて、景色を楽しみながら食事することができます。本島から橋でつながっている奥武島(おうじま)は、フワッとした衣の"沖縄てんぷら"のお店があることで有名です。沖縄ではおやつとしても親しまれていますので、週末にはズラリと行列ができることもあるんですよ。ぜひNバスの一日乗車券をご利用いただいて、沖縄南部の旅をゆったりと満喫しにいらしてください。マリンスポーツも楽しめますよ』(大田さん)
お話ありがとうございました。忙しい日常から解放され、心身ともに原点回帰できるようなスピリチュアルな旅。ぜひ計画を立て、訪れてみてはいかがですか。