鹿児島市と沖縄本島のちょうど中間に位置する奄美大島は、2021年に徳之島、沖縄島北部、西表島と共に世界自然遺産に登録されました。その奄美大島で、住民の足として、観光の移動手段として重宝されているのが「しまバス」です。さっそく、おすすめの観光名所を教えていただけますか?
『島の北部、中心部、南部と順にご紹介しますね。まず北部ですと奄美パーク。奄美の自然、歴史、文化がいっぺんにわかる施設で、奄美の自然を描き続けた画家、田中一村さんの記念美術館も併設されています。北部から島の中心部へ移動する道中には、近年SNSなどで注目を集めている「ハートロック」があります。美しいハートのカタチをした潮だまりなのですが、見頃は干潮の時なので潮見表をチェックしてからのお出かけがおすすめ。春は日中に干潮になる日が多く、今の季節はハートの周りに青々としたアオサが茂り、コントラストがキレイですよ。あと、お土産にも最適なのが「原ハブ屋」さん。ハブの革や骨を使った財布など小物を販売していて、ハブのショーも開催しています。名物社長さんの喋りも楽しいですよ』(武住さん)
北部だけでも多種多彩な見どころがあるんですね。中心部と南部はいかがですか?
『世界自然遺産登録に伴って、2022年7月に奄美大島世界遺産センターがオープンしています。センター内には、奄美大島の森と生き物を実際にフィールドを歩いているように体感・観察できる再現フィールドや数々の展示があります。そして、奄美観光で訪れた方の多くが足を運ぶのが「マングローブパーク」。日本で2番目に大きいマングローブの森にはたくさんの生き物が生息していて、カヌーでの体験をぜひともおすすめしたいです。一方、南部のおすすめは、本島のすぐ南隣にある加計呂麻島(かけろまじま)ですね。本島よりもさらに静かで海の色も違いますし、ゆったりした時間が流れています。フェリーの発着時間に合わせてバスを運行していますので、ぜひご利用いただきたいですね』(武住さん)
自然が好きな方は大いに楽しめそうです。ところで、おすすめのグルメは何でしょう?
『鶏飯(けいはん)ですね。炊き込みご飯ではなく、鶏の出汁をかけて食べる"お茶漬け"系です。おすすめの店は「ひさ倉」さん。空港と名瀬市を結ぶバス路線に「屋入ひさ倉前」バス停があるのでアクセスも便利です。お酒を飲まれる方でしたら、黒糖焼酎「里の曙」で知られる町田酒造さん。見学や試飲もできますよ』(武住さん)
「里の曙」、よく飲みます(笑)。 最後に一言、「旅したい」と思っている方にメッセージを頂戴できますか?
『南の島というと、マリンスポーツなどのアクティビティをイメージされる方もいらっしゃると思います。もちろん奄美大島でも楽しめますし、空港から程近いところにある「あやまる岬観光公園」など絶景が満喫できる観光名所も点在しています。一方で、たとえば郊外でバスを降りて延々と続く海岸線を眺めてみたり、小さな集落を訪れてみたりと、"島の日常"の空気も楽しんでもらえたら嬉しいですね。来島の際には、ぜひ当社の路線バス乗り放題券もご活用ください』(武住さん)
お話ありがとうございました。種子島や屋久島、沖縄本島とも違う、奄美大島の"島時間"をぜひ味わいに行ってみてはいかがですか?