奈良県を中心に路線バス、観光バス事業を営む奈良交通は、今年で創立80周年を迎えた老舗バス会社。現在に至るまで地域の人々の足として機能すると同時に、古都・奈良を訪れる観光客に利用されてきました。奈良は観光地同士が少し離れているケースも多いため、バスがとても便利です。
『奈良を代表するスポットを効率よく巡りたい方には、定期観光バスがおすすめです。バスガイドの案内のもと、東大寺や春日大社、興福寺などをおよそ半日で巡るコースや、1日かけて法隆寺や薬師寺、唐招提寺などを巡るコース、さらに旬の観光スポットをご案内する季節限定コースもあります。東大寺~若草山山頂をめぐるコースではVR映像をご視聴いただき、新たな視点で奈良をお楽しみいただけます。また、夏の期間は、若草山の山頂から夕暮れをお楽しみいただけるトワイライト・夜景観賞バスも日時限定で運行しています。予約不要ですので、ぜひご利用いただきたいですね。若草山は「新日本三大夜景」のひとつにも数えられています。奈良は建物の高さ制限が設けられているため、視界が遮られずに京都府南部まで見渡せるところが魅力です』(大川さん)
奈良は中学生の頃に修学旅行で行ったきりです。いま一度、バスガイドさんの案内のもと歴史をしっかり学べるのがいいですね!一方で、路線バスでアクセスできるスポットとしてはどこがおすすめですか?
『いろいろありますが、ひとつは大台ヶ原です。雄大な自然の中でハイキングや登山を楽しむことができます。秋の紅葉シーズンが有名ですが、標高が高いため夏も気温が低く、避暑地としても知られていますね。知る人ぞ知るスポットを挙げるなら、奈良県橿原市にある「おふさ観音」。夏の間は「風鈴まつり」を開催していて、境内に鳴り響く風鈴の音色が涼やかです。あと、ご存じかもしれませんが、当社では「日本一長い路線バス」を運行しています。奈良県の大和八木駅と和歌山県の新宮駅を約6時間半で結ぶ「八木新宮特急バス」です。このバスで「日本一広い村」である十津川村へ出かけるのもおすすめです。谷瀬の吊り橋や十津川温泉を楽しみつつ、一泊して翌日に新宮~熊野へ向かうプランもおすすめです』(大川さん)
バスを利用すると奈良の旅のバリエーションがグンと増えますね。旅行客におすすめのきっぷなどはありますか?
『人気の奈良公園エリアと唐招提寺・薬師寺を巡る際に便利なフリー乗車券のほか、法隆寺エリアを加えたものや2日間フリー乗車券もご用意していますので、旅のプランに合わせてご利用いただけます。奈良までのアクセスとしては、昨年より「ドリームスリーパー」という豪華夜行高速バスを関東バスさんと共同運行しています。東京・大阪と奈良を結んでいて、全室扉つきの完全個室タイプなのでゆったりと移動できますよ。また、当社創立80周年記念として現在、フォトコンテストを開催しています。奈良へお越しの際にはぜひ写真を撮って、ご応募いただけたら嬉しいです』(大川さん)
お話、ありがとうございました!コロナ禍のさなか「奈良公園から少し離れた本社の周辺でも鹿を見かけることがあった」とのことですが、今は観光客も戻り、鹿たちも公園に戻って元気に暮らしているそうです。古都・奈良の旅、ぜひ出かけてみてはいかがですか?