風を感じられるスポットとして、まず最初にご紹介するのは「風車のある風景」です。
古くから揚水や製粉などに世界各地で用いられてきた風車は現在、のどかで牧歌的な風景を作り出す装置として、各地の公園のシンボルとして私たちを和ませてくれています。
日本で最もポピュラーなのは、オランダを彷彿とさせる風車です。右の画像は北海道湧別町の、かみゆうべつチューリップ公園。広大な敷地に咲き誇る約200種70万本のチューリップと、風車のコントラストを楽しむことができます。チューリップと風車の競演は、千葉県佐倉市の佐倉ふるさと広場、千葉県柏市のあけぼの山農業公園、大阪府大阪市の花博記念公園鶴見緑地、長崎県佐世保市のハウステンボスなど、全国各地に点在しています。
その一方で、年々チューリップの見頃が早まる傾向にあり、4月半ばには見頃を終えているケースも少なくありません。北海道のかみゆうべつチューリップ公園の見頃は、例年5月中旬から下旬にかけてです。
見た目が少し変わった風車もあります。左の画像は、小豆島オリーブ公園にあるギリシャ風車。オリーブ栽培が盛んな小豆島はギリシャのミロス島と姉妹島提携を結んでおり、友好の証として1992年にこの風車が建てられました。エーゲ海を思わせる瀬戸内海、その海上を渡る風が芝生広場にたたずむ白い風車に映え、のんびりとした雰囲気が漂います。
ちなみに、同公園には約2,000本のオリーブが栽培されていると同時に、実写映画版「魔女の宅急便」のロケ地でもあります。
そのため"魔法のほうき"を無料で貸し出し中。ほうきにまたがり、ピョンと飛んだ瞬間に写真を撮れば、魔女のように飛んでいるようにみえるとあって、子ども達や若者を中心に人気を集めています。
海沿いに建つ風車としては、右の画像の大島風車展望所もおすすめです。福岡県宗像市の大島北部にあるこの風車は、玄界灘が一望できる小高い丘の上に建っています。風車まで遊歩道が整備されているため、ウォーキングを楽しみながら訪れる人も数多くいます。遊歩道の途中までは自転車も走行可能なため、レンタサイクルを利用して島を巡りつつ、訪れてみるのも一興です。
その他にも、茨城県土浦市の霞ヶ浦総合公園、栃木県那須塩原市の那須野が原公園、埼玉県さいたま市の市民の森・見晴公園、東京都板橋区の浮間公園、愛知県名古屋市の名城公園など、風車のある風景を満喫できるスポットがあります。5月の風を感じながら、ぜひお楽しみください。